飲食店で外国人を雇うには、どのビザ? 入管の比較表をわかりやすく解説します!
2026/10/15

こんにちは。外国人のビザと雇用問題に取り組む行政書士の森久保です。
先日、外食業で「店長だから技人国で大丈夫」はかなり危険です!という記事を書きました。
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そこで、読者の方から、
「入管の比較表を見たけれども、専門用語が多くてよくわからない」
「結局、飲食店で外国人を雇うには、どのビザを使えばよいのですか?」
という趣旨のお問い合わせをいただきました。
確かに、入管の資料は一般の方には少々わかりにくいですね・・・。
そこで今回は、飲食店で働く外国人の在留資格について、できるだけ簡単に説明してみます。

① 技術・人文知識・国際業務(技人国)
まず、最近問題になっている「技人国」です。
これは基本的に、大学などで学んだ専門知識や外国文化に関する能力を使って働くための在留資格です。
飲食店の場合、入管の比較資料では、
・調理 ×
・接客 ×
・店舗管理 △
・店舗経営 ○
となっています。
ここで注目してほしいのは、店舗管理が「△」になっている点です。
「店長だから管理職!」
「管理職だから技人国!」
とはなりません。
入管の別の比較資料では、技人国の外食業における想定業務として
「複数店舗の店舗管理、店舗経営、企画業務」が挙げられています。
つまり、1店舗の店長として接客や調理をしながらスタッフを管理する仕事では、かなり厳しいということです。
(ただし、店舗管理が法律上一律に禁止されているわけではなく、実際の仕事内容や勤務先の状況などから個別に判断されます。)
② 特定技能1号(外食業)
こちらは、飲食店の現場で働くための在留資格です。
・調理 ○
・接客 ○
・店舗管理 ○
・店舗経営 ×
つまり、厨房で料理を作っても、ホールで接客しても、スタッフの管理をしても大丈夫です。
飲食店の現場で働いてもらうのであれば、本来はこちらが正面の在留資格になります。
ただし、ご存じの方も多いと思いますが、現在、外食業の特定技能1号は受入れ上限5万人に近づいたため、新規受入れが原則停止されています。
もっとも、すでに外食業の特定技能1号で働いている外国人の国内転職については、引き続き申請できます。
したがって、今後は国内転職者の採用が重要になってくるでしょう。
③ 特定技能2号(外食業)
こちらは、特定技能1号より高度な技能を持つ外国人の在留資格です。
・調理 ○
・接客 ○
・店舗管理 ○
・店舗経営 ○
なんと、すべて「○」です。
1号では認められていなかった店舗経営まで可能になります。
ただし、誰でも簡単に2号になれるわけではありません。
高度な技能を証明する試験や、一定の実務経験、日本語能力などが必要です。
したがって、特定技能1号の受入れが難しいからといって、すぐに2号で採用できるという話ではありません。
④ 特定活動46号(本邦大学等卒業者)
最後が、少し特殊な「特定活動46号」です。
これは、日本の大学等を卒業した外国人で、一定の日本語能力などの要件を満たす方を対象とした在留資格です。
入管の比較資料では、
・調理 ○
・接客 ○
・店舗管理 ○
・店舗経営 ○
となっています。
「えっ、特定技能2号と同じじゃないか!」
と思われるかもしれません。
しかし、ここに大きなハードルがあります。
それは、原則として日本語能力試験(JLPT)のN1に合格していることなど、非常に高い日本語能力が求められるという点です。
N1というのは、日本語能力試験の最上位のレベルです。
日本で長年生活している外国人でも、簡単に合格できる試験ではありません。
そのため、今回ご紹介した4種類の在留資格の中でも、特定活動46号は、なかなか該当する外国人が見つからないというのが現実です。
また、N1に合格していれば何でもよいというわけではありません。
日本の大学等で学んだ知識を生かすことや、日本語を使った円滑な意思疎通が必要な仕事であることなども条件になります。
例えば、日本人のお客様への接客やスタッフとのコミュニケーションを行いながら、店舗運営にも携わるといった仕事が考えられます。
反対に、厨房でひたすら調理するだけ、皿洗いだけ、清掃だけという仕事は認められません。
つまり、制度上は幅広い業務が認められているものの、実際に採用できる外国人はかなり限られる、ということです。
★では、結局どうすればよいのか?
ここまで説明すると、
「飲食店で外国人を雇うのは、かなり面倒になったなあ・・・」
と思われるかもしれません。
確かにそうです。
しかし、重要なのは、外国人にどのような仕事をしてもらうのかを最初に決めることです。
調理や接客などの現場業務が中心なら、特定技能。
複数店舗の管理や本部の企画業務であれば、技人国の可能性もあり・・ただし慎重に検討。
日本の大学等を卒業した外国人であれば、特定活動46号の可能性もあります。
もちろん、それぞれ学歴、職歴、試験合格、勤務内容などの条件がありますので、誰でも自由に選べるわけではありません。
そして、何より気をつけていただきたいのは、
「特定技能が難しくなったから、とりあえず技人国の国内転職で!」
という発想です。
以前のブログでも申し上げましたが、これはかなり危険です。
最近は入管の審査も厳しくなっています。
ビザの申請時だけでなく、更新時に仕事内容を確認されて不許可になる可能性もあります。
外国人を雇用する企業様は、採用前に業務内容と在留資格の整合性をしっかり確認するようにしてください。
先日も、「技人国の国内転職はどうですか?」
という営業の電話があった・・・と神奈川の飲食店のオーナーから
相談の電話がありました。
そのときは「さすがに危険ですから避けたほうがいいです」と助言をし、
同じ神奈川県内の特定技能1号(外食業)の国内転職に強い人材紹介会社
を紹介することで、在留資格の問題をクリアすることができました。
お困りの方は、お気軽にご相談ください。
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