外食特定技能の受入れ停止から半年 外国人材が都市部へ流れ、地方の人手不足がさらに深刻に?
2026/10/09
おはようございます。
外国人のビザと雇用問題に取り組む行政書士の森久保です。

昨夜、苫小牧からフェリーに乗り、無事に八戸港へ到着しました。
これからバスで八戸駅まで移動し、これから新幹線で東京方面へ戻るところです。
そんな八戸港でニュースを見ていたところ、ちょっと気になる記事が出ていました。
時事通信によると、外食業では今年4月から特定技能1号の新規受入れが停止されていますが、その後、地方で働いていた特定技能外国人が都市部へ転職する動きが増えているとのことです。
記事で紹介されている民間調査では、
外食業の特定技能人材について、
東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、愛知の6都府県以外からこれら都市部へ転職・就職した人の割合が、停止前の3月には31.9%だったところ、7月中旬には46.4%まで上昇したとされています。
かなり大きな変化です。
理由としては、やはり賃金。
地方より都市部の方が高い給与を提示できるケースが多く、
外国人本人としても、
「同じ特定技能で働くなら、少しでも給料が高いところへ行きたい」
と考えるのは自然です。
さらに記事では、
「今の職場では特定技能2号を取る機会がないと思って転職する人もいる」
という指摘も紹介されています。
ここは、外国人雇用の現場にいる私としても非常に気になるところです。
特定技能1号は、原則として通算5年まで。
一方、特定技能2号になれば家族帯同も可能になり、更新を続けることで長期的に日本で働く道が開けます。
そうなると外国人本人から見れば、
「どこで働けば2号を目指せるのか」
は、今後ますます重要な転職理由になると思います。
そして問題になるのが地方です。
今回の新規受入れ停止によって、海外から新しい特定技能人材を呼ぶことが難しくなっています。
そうなると、企業が欲しいのは国内にいる特定技能外国人です。
しかし国内人材は有限です。
しかも地方から都市部への転職が増えれば、
都市部の企業同士で取り合いになるだけでなく、地方企業はさらに人材を確保できなくなる
ということになります。
これは私自身、最近かなり感じています。
外食業の企業から、
「特定技能の人、誰かいませんか?」
という相談が増えています。
しかし新規受入れが止まっている以上、国内転職人材を探すしかない。
当然、人材紹介会社同士の競争も激しくなります。
そして外国人本人も、
給与、住居、勤務地、休日、将来の2号取得などを比較して転職先を選びます。
つまりこれからの特定技能採用は、
「外国人なら来てくれる」
という時代ではありません。
企業側も、
「なぜうちの会社で働くメリットがあるのか」
をきちんと示さなければ、人材を確保できなくなっていくと思います。
特に地方企業は、
賃金だけで東京や大阪と勝負するのは難しい場合もあります。
だからこそ、
住居支援、休日、生活環境、資格取得支援、そして特定技能2号へのキャリアパスなど、
給与以外の部分も含めて「ここで長く働きたい」と思ってもらえる環境を作ること
が重要になってくるのではないでしょうか。
外食業の特定技能1号新規受入れ停止。
当初は単純に、
「海外から新しく呼べなくなった」
という問題として見られていました。
しかし半年が経ち、
国内にいる外国人材の争奪戦、そして地方から都市部への人材流出
という次の問題が見え始めています。
これから外食業で外国人採用を考えている企業は、単に求人を出すだけではなく、
「採用後にどう定着してもらうか」
まで含めて考える必要がありそうです。
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